犬猫の口のお悩み相談

犬の口のお悩み

口臭がある(犬)

口臭の原因には、生理的なもの、食べ物によるもの、呼吸器や消化器・泌尿器の病気の可能性もありますが、90%以上は病的口臭の原因は口の中にあり、歯周病、歯垢(歯の周りに付く細菌の固まり)、歯石、口内炎、特に高齢の子では口腔内腫瘍が原因となっている場合もあります。口臭の正確な原因を調べてしっかりと治療することで改善します。中でも歯周炎は治療が遅れれば遅れるほど治療が大変になり、治療後のケアも手のかかる傾向があるため、早期診断と治療がよい結果を生むための最も重要な要素です。

歯の表面の汚れが気になる

犬や猫の場合、歯の表面の汚れや色の変化の原因は、歯石、プラーク、色素沈着が一般的ですが、時には歯の内側で歯髄の炎症や壊死、歯の形成不全が起きている場合があります。まずはその汚れのタイプと、その影響を正確に診断する必要があります。単に審美的な問題だけなのか、それとももっと重要な病的な変化であるかを見極めます。汚れの原因が歯石である場合は、すぐに除去すべき歯石なのか、歯ブラシの改善でもう少し様子を見ていい状態かどうかを判断します。

上手に歯ブラシができない(犬)

歯ブラシを上手に始めるポイントはたくさんありますが、うまく歯ブラシができない原因の多くは、“ペットと歯ブラシをする人との信頼関係ができていない”ということです。まずは、院長の歯ブラシの動画を見てください。あなたのペットは、歯ブラシの時間になると自分から来てくれますか?このような信頼関係を築くためには、まずペットの口の病気や痛みの原因を診断してしっかり治すこと、その子の性格や習慣にあったケアの方法を導入することが必要です。当院は、ディスカッション形式の歯科セミナーをこれまで30回以上開催し、200名以上の飼い主様に対して、ペットの口のトラブルや歯ブラシの悩みに直接向き合ってきた実績があります。当院の考える歯ブラシの成功のポイントには、以下のようなものがあります。

  • 歯ブラシで痛みの原因となりうる病気が口の中に隠れていないかの正確な評価
  • 自宅でしている歯ブラシの方法に問題がないか
  • ケアする飼い主様の立場、ケアされるペットの立場になった歯科処置
  • 精度の高い歯科処置

今のケアの仕方で正しいかどうかわからない

まず、自宅でしているケアの動画を見せてください。その上で口の状態を見て、良くできている点と改善すべき点を実際の口の写真を見ながら説明させていただきます。

歯石取りを繰り返しているが、どんどん悪くなってしまう

このような場合、当院では以下のようなことをまず確認することから始めます。

①悪くなってしまうのは具体的にどの場所なのか
②歯ぐきの溝などに隠れた歯石は残っていないか
③歯石や汚れが付きやすい場所がないか

歯石取りは、あらゆる歯科治療の基礎になる治療のひとつです。その処置はシンプルなようで、実際には高い技量が要求される処置です。特に歯ぐきの溝の中の歯石の除去は、歯周病治療の成功の要と考えています。ただ、実際には歯ぐきの溝の中を肉眼で見ながら歯石取りをするのは容易ではありません。歯石を取る特殊な歯科器具の使用に慣れている人が拡大鏡を用いて処置しなければ、歯周病治療の質そのものが危うくなってしまいます。そのため、当院では院長が責任を持って歯石取りを行っています。

これまで歯石取りだけを繰り返していて、詳細な歯科診断カルテに基づく歯周病のリスク評価や、歯周病治療を受けられていないのであれば、一度そのような治療をして歯周病を管理しやすくする必要があるかもしれません。もちろん、歯石取りは歯周病の予防にとって大事なものですが、原因を解決しないまま表面の歯石取りだけを続けても良くならず、すぐに口臭が出たり歯周炎を繰り返してしまいます。まずは歯科診断カルテに基づいた治療で歯周病リスクを軽減し、それから歯ブラシをしていくのが、治療効果を長持ちさせるために必要です。

どうすれば歯周炎は治るの?

歯周病を完全に治して若い時の歯に戻すことは難しいですが、悪化しないようにいい状態を保っていくことは可能で、それが目標となります。もちろん歯周炎にならないように歯が健康なうちからケアを怠らないのがベストです。しかしすでに歯周炎になってしまった場合は、うまく管理しながら悪化しないように付き合っていくことを考えます。

治療を成功させるには、病院での処置や薬だけでなく、自宅での日々の歯ブラシの質が非常に重要となります。ご家族が積極的に治療に参加し、自宅での質の高いケアを目指す気持ちがあって初めて健康な口を維持することが可能になります。

いつ歯石取りをすればいいの?

犬と猫の歯石取りのタイミングに関して、大まかなガイドラインはあり、その指針を目安にしてご家族にお勧めすることが一般的な方法です。ただし、実際には患者によって自宅でのケアの質や、歯周炎の感受性はさまざまで、それより短い間隔で歯石取りが必要な場合もありますし、数年に一度の歯石取りでもうまく管理できるケースもあります。
当院では患者ごとにこのような評価をしているため、その子に適したタイミングを具体的にご家族に提案するようにしています。

猫の口のお悩み

口臭がある(猫)

口臭の原因には、生理的なもの、食べ物によるもの、呼吸器や消化器・泌尿器の病気の可能性もありますが、90%以上は病的口臭の原因は口の中にあり、歯周病、歯垢(歯の周りに付く細菌の固まり)、歯石、口内炎、特に高齢の子では口腔内腫瘍が原因となっている場合もあります。口臭の正確な原因を調べてしっかりと治療することで改善します。中でも歯周炎は治療が遅れれば遅れるほど治療が大変になり、治療後のケアも手のかかる傾向があるため、早期診断と治療がよい結果を生むための最も重要な要素です。

上手に歯ブラシができない(猫)

猫の歯ブラシは犬と比べて難しく、より慎重さと根気が要求されます。子猫のうちから少しずつ段階を踏んで口腔ケアの習慣をつけておくのが、最も成功率の高い方法です。成猫になって、口臭などが出てから慌てて始めるようなケアでは成功する可能性は低いでしょう。成猫からケアを始める場合、ケアを始める前に、痛みの刺激となるような病気が口の中にないかを必ず確認しておかなければなりません。無理な自宅でのケアで、猫と飼い主様との信頼関係が一度崩れてしまうと、それを修復してケアの習慣をつけていくのはかなり難しくなってしまいます。

よだれが多い、食べた後に口を気にする

これは特に猫で口の痛みを示す症状としてよく見られます。このような痛みの原因として比較的多いのは、歯肉口内炎、歯周炎、口腔内腫瘍の3つです。吸収病巣という歯が徐々に溶けてしまう病気や、歯が折れるなどの病気も口の痛みの原因となりますが、よだれが出るほどの強い症状が出ることはあまり多くないようです。

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