皮膚科

皮膚科について

犬と猫の皮膚病は、再発を繰り返したり、しっかり治らないことも多い病気であると感じます。
皮膚病をしっかり治し、その後も健康な皮膚を保つためには、さまざまなことを考えなければなりません。同じ皮膚病でも動物の性格や年齢、家族の生活スタイルによって治療法はさまざまです。ここでは、犬の皮膚病で最も一般的なアレルギー性皮膚炎と膿皮症を例に、どのように治療法を考えるのかを紹介します。このような考え方が重要となる皮膚病として他に、外耳炎や趾端炎などがあります。

犬のアトピー性皮膚炎

その犬のかゆみを抑えるために最小のコストと労力で最大の結果を出すためにどんな治療(①~⑬)を選択すべきかを家族と一緒に考えます。

【患者Aの例】軽症、まだ若いため長期使用しやすい治療を選択
【患者Bの例】軽症から中等症、忙しい飼い主の日々の負担を重視
【患者Cの例】重症。しっかりかゆみを抑えないと夜も眠れない。



A


B


C
①空気清浄機、頻繁な掃除
②スキンケア、保湿
③シャンプー療法(自宅)
④皮膚病の健康を保ちやすいトリミング仕上げ
⑤様々な内服薬
⑥注射(サイトポイントなど)
⑦様々な外用薬
⑧洋服など
⑨食事療法
⑩抗菌薬の必要性
⑪外部寄生虫駆除の追加的治療の必要性
⑫減感作療法
⑬プロバイオティクス

アトピー性皮膚炎は基本的に完治する病気ではないので、長く付き合っていかねばなりません。その子の病状の程度、飼い主がどこまで費用と手間をかけられるか、どんな性格の子なのか(薬はどうか、シャンプーは好きかなど)を総合的に考えて治療法を決定します。

犬の表在性膿皮症

表在性膿皮症は表皮や毛包内に細菌が侵入し、増殖することで発生する病気です。この皮膚病は、“膿皮症” という診断だけに基づいた抗菌薬やシャンプーだけの治療では再発を繰り返してしまうことの多い代表的な病気です。それはなぜなのかを紹介します。

膿皮症の本当の原因

膿皮症の原因は細菌なので、抗菌薬を服用すれば一時的に良くなります。しかし、例えばアトピーで皮膚のバリアが弱くなっていれば、またすぐに細菌が侵入し、膿皮症が再発してしまいます。再発を防ぐためには、根本的な原因であるアトピー性皮膚炎をしっかりと管理する必要があるのです。つまり膿皮症を見たとき最も重要なことは、その背景にどんな病気が隠れているかを診るということです。

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