質の高い犬の歯ブラシを続けるには
よく ”歯みがき” と呼ばれることが多いですが、靴磨きのような歯磨きを連想してしまうため、当院では“歯ブラシ”(tooth brush)と言うようにしています。
犬の歯ブラシを正しくされている方はまだまだ少ないと感じます。
残念ながら正しく歯ブラシができなければ、歯石取りしてもその時だけで、口の健康を長く保つことは難しくなってしまいます。
その結果、高齢になってからさまざまな口のトラブルに見舞われ、悩まれる方が後を絶ちません。 多くの飼い主様が間違われる点にはどのようなものがあるか、様々な問題の解決法をこれから少しずつブログで述べていきたいと思います。
当院のホームページに「歯科講座」「犬猫のお悩み相談」のページによくある相談が書かれているのでそちらも参考にしてください。
しっかり理解されたい方、いろいろ直接聞いてみたい質問などがある場合は、歯科セミナーへの参加も可能です。(現在人数制限により、当院のかかりつけの方や歯科治療を受けた方に制限させていただいています。)
まずは、正しい歯ブラシがどのようなものか、「犬猫の歯の予防」のページにある院長の歯ブラシの動画を参考にしてください。
多くの飼い主様は、歯ブラシの選び方や動かし方ばかりを考えておられますが、最も重要なポイントは、
“ペットと歯ブラシをする人との信頼関係” です。
まず、あなたのペットは、歯ブラシの時間になると自分から来てくれますか? このような信頼関係を築くために重要なものには以下のようなものがあります。
① 子犬の時期、1歳未満で歯が健康な頃から歯ブラシの習慣をつけること
口の中にいろいろな病気が出てから不健康な状態で無理に歯ブラシを続けていると、そのような犬は歯ブラシが大嫌いになってしまうからです
② ペットの口の病気や痛みの原因をしっかり診断して治すこと
残念ながら様々な病気を口に抱えている犬に対して無理に歯ブラシを続けていらっしゃる飼い主様がとても多いと感じます
③ その子の性格や習慣にあったケアの方法を導入すること
歯ブラシのタイミングや回数、特にケアすべき場所は、その子の性格や歯の状態によって異なるため、ここで述べるのは難しいのですが、その子の歯石の付きやすい場所、タイミングを見てしていく必要があります。
次回は、実際の歯ブラシの動かし方について述べたいと思います。