院長ブログ(歯科)
歯の修復で使う光重合器
歯冠の形成や詰め物を固めるのに、通常は照射器を当てて20秒かかりますが、これを使うとなんと3秒でかたまります!
そのため動物の麻酔時間が短縮されて、確実な処置が可能です。
たかが20秒ぐらい・・・と思われるかもしれませんが、歯の治療では数秒違うと大きく治療の効率が上がります。
たとえば、歯が折れた時などに歯冠を形成するとき、通常下記のような手順で進めます。
1 歯の神経を保護するセメントを神経に最も近い部分に覆って光を当ててセメントを固める
2 人工の歯冠が歯にしっかりくっつくように接着剤を塗って光を当てて固める(様々な方向から数回)
3 レジンという人工の硬質プラスチックを薄く塗って光で固める(この操作を4-5回繰り返す)
薄く塗り重ねて光重合を繰り返すことで重合の不足を防ぐことができます。治療する歯が1本ならともかく、一度に2本、3本まとめて治療したりするとかなり時間が長くなってしまうのです。
結果的に5分程度の麻酔・処置時間の短縮が可能な場合もあると思います。何よりもこまめな重合ができることで確実な光硬化が可能なのが大きいです。